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第64話 最近気になったこと
リーマンショックがおきて少し時間が経過しましたが、いまだに日本経済や市場が回復してきたという情報やその実感はありません。そんな状況ですので、多くの方々が事業撤退や早期退職、レイオフ等により失業して、その後の数ヶ月から1年の時間軸で、次の転職先が見つかっていないことが多いようです。特に、金融業界ではその傾向が顕著です。

最近、皆様にも参考になるような、実に「もったいない事例」に出会いましたのでここで御紹介させていただきます。人材を募集している中規模以上の会社では、採用活動を円滑にするためのデータベースシステムがあり、キャンディデイトやエージェントを管理していることが多いです。もちろん、トップエグゼクティブはそんなシステムは関係ないのですが、部長、事業部長といったそれなりのポジシションでも適用されるケースがあります。

弊社にてポジションに見合う人材をサーチし、あるいは御紹介を受け、お会いしてご経歴や人柄、将来の方向性を確認させていただいたところ、可能性があるのではと思われるポジションがありました。 そこで、会社名、ポジション、役割などをご説明すると、かなり興味を持って聞いていただき、質問などもされてくるのですが、「実はその会社は数ヶ月前に別ポジションで受けて一度NGになっているのですが、問題はないですか?」と聞かれることがよくあります。一見どこにでもありそうな会話ですが、ここに問題が潜んでいます。

まず、既にNGとなった別のポジションが、確認したそのキャンディデイトにとってあまりフィット感がないのではと思われる案件であり、そのポジションで書類審査に落ちていること。  また、その落ちた時に何故落ちたのか、理由を知らされていないので、落ちたことからの学びにもつながっていないこと。NG理由に対しては、エージェントに聞いても分からないのか、聞かされていないのか、はっきりした理由を知らない場合が多いです。ひどいケースは、エージェントのコンサルタントから当落の結果すら知らされていない、所謂なしのつぶてのケースもあり、何故かキャンディデイトが「連絡が1ヶ月以上ないのはダメだったのだろう」と妙に納得していたりします。

さらに問題なのは、一度書類審査や面接で落ちていると、余程特別な理由がない限り短期間のうちに(半年〜1年ぐらい)同じ会社の別ポジションにエントリーが難しくなることです。しっかりと応募者管理をしているクライアントは、最低6ヶ月から1年、時には3年間ぐらいはDBに応募履歴が残っており、システムに再登録できないようになっているケースもあります。既にご想像のように、何が問題点かというと、的外れなポジションに気軽に応募して一度NGになると、その後同一企業の別ポジションとして、そのキャンディデイトにフィット感のあるポジションが新たに出てきても、特定期間が経過しないと応募できないことです。

もちろん、紹介されたクライアント側の人事がキャンディデイトをよく覚えていて、一度NGでもあらたな別ポジションが出てきた時に、過去の記憶を辿って声を掛けてくれるといったことが皆無ではないと思いますが、現実的にはほとんどないと思います。同じことが、紹介したエージェントのコンサルタントにも言えます。もし、コンサルタントがそのキャンディデイトのことを良く理解しているのであれば、元々フィット感が低いポジションを紹介してNGとなるというようなことはさせないでしょう。また、毎日数多くの人になっていますので、余程特徴がある人でないとしっかりと覚えていることは難しいと思います。

キャンディデイトの立場から言うと、現在の経済状況もありポジションが数少ない中で、短期間に転職先を見つけたいという気持ちが強いのでしょう。できるだけ多くのエージェントにお願いしてエントリーの数を増やすことが、早期に結果を得る方法だと安易に考えていることが原因と言えます。しかし、「急がば回れ」と言うように、多くの案件に機械的にアプライし、ただでさえ数少ない案件でNGになって、その会社へのエントリー機会を失ってしまうことを考えると、結果的には、慎重に対処した方が結果的には早く転職に漕ぎ着けるのではないかと思います。

この愚を避けるためには、やはり転職の王道を行くべきです。すなわち、案件の数を求めるのではなく、フィット感をしっかりと見極めること。手当たり次第に、あまりよく知らないエージェントに任せるという愚を避けること。そのためには、キャンディデイト自身がやりたいこと、チャレンジしたいことをしっかりと整理し、ご自身の強み、経験を理解することです。そして、それに照らして応募案件をよく見極めること。また、自分自身の人生の水先案内人であるエージェントのコンサルタントが信頼に足りる人かどうかもよく見極めることに尽きます。折角、長く待ち望んで漸くフィット感のある案件に出会えても、その目前のチャンスに手出しが出来ないのは、とても残念なことです。結構、こうしたケースは多いので皆さん気をつけてください。
ファウンダー&パートナー 竹氏 彰
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